マイクロスコープを用いた精密根管治療
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Before
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After
初診時年齢 | 58歳 |
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性別 | 女性 |
主訴 | 前歯が痛い |
治療内容 | マイクロスコープを用いた精密根管治療 セラミック治療 歯冠長延長術 |
治療回数・期間 | 4ヶ月 |
治療費(治療当時) | 約80万 |
リスク・副作用 | 将来的な歯の破折 |
前歯が痛い。ことが主訴で来院されました。
今回は右上の奥歯の治療について報告いたします。
数年前に根管治療とセラミック治療を他院でされていましたが、レントゲンで問題がありました。
赤い矢印:黒い影がある。根尖病変
青い矢印:歯と被せ物に段差がある
CT上で、この歯の50%近くの歯に存在するMB2という、見つけにくい根管が治療されていません。
赤い矢印:黒い影がある。根尖病変
緑の矢印:骨が溶けてしまい、鼻とつながっている上顎洞の粘膜の肥厚がみられる
しかし、数年前に治療したことと症状がないのですぐには治療しませんでした。
そこから7ヶ月後痛みも出て腫れてしまいました。
そこでマイクロスコープとラバーダムを使用した精密根管治療を行うことにしました。
1回目の治療でMB2は見つかりましたので、根の治療は2回で終わりました。
左が初診時のレントゲン、右は治療直後のレントゲンです。
7ヶ月で黒い影が広がっています。しかし、マイクロスコープを使用することで精密な治療が可能になるので自信を持って
根管治療をすることができました。
上段3枚:治療前
下段3枚:治療直後
その後被せ物を作製していくのですが、奥の歯の歯の高さ(歯冠長)が短いです。
このままではセラミックの被せ物を装着しても数年後外れてしまうリスクが高いです。
そこで歯冠長延長術という治療を行いました。
治療前と後で高さが長くなっています。これで外れにくいセラミックの被せ物を装着することができます。
歯肉圧排をおこない、シリコンで精密印象を行いました。
仮歯を作製し、ものが詰まらないかほっぺたを咬まないか確認します。
仮歯と同じ形でセラミックの被せ物を作製しました。
根管治療直後と装着時のレントゲンの比較です。
黒い影が治ってきています。
装着時のレントゲンと写真です。
治療前にあった歯と被せ物の段差も改善されています。