歯医者の「歯石取り」の意味、かかる費用について|福岡市東区香椎浜の歯医者あおき歯科・矯正歯科クリニック

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歯医者の「歯石取り」の意味、かかる費用について

■歯医者の「歯石取り」の意味、かかる費用について

皆さん、こんにちは。福岡市東区香椎浜のあおき歯科・矯正歯科クリニックです。今回のコラムでは、歯医者で行う「歯石取り」の意味や、かかる費用について詳しくご紹介します。

歯石は、口腔内の健康を脅かす原因の一つであり、放置すると様々なリスクが伴います。特に歯周病を引き起こす可能性が高く、その影響は全身にまで及ぶことがあるため、定期的なメンテナンスが重要です。この記事を通じて、歯石がどのようなものか、歯石取りの方法や費用、さらには歯石を放置するリスクについて理解を深めていただければ幸いです。

▼そもそも歯石とは?

歯石とは、歯の表面に付着したプラーク(歯垢)が硬化してできたものです。プラークは、食べ物のカスや唾液中のカルシウムが結びついて形成され、時間が経つと石灰化して硬くなり、歯石となります。歯石はブラッシングでは取り除くことができず、歯医者で専門的な器具を用いて除去する必要があります。歯石は歯の表面だけでなく、歯茎の下にも形成されることがあり、これが歯周病の原因となることが多いです。

▼歯石取りの費用はいくら?

歯石取りの費用は、保険の適用範囲やクリニックによって異なります。通常、保険が適用される場合、初診料や再診料を含めて3,000円から4,000円程度が一般的です。ただし、歯石の状態や量、必要な治療の範囲によっては追加費用がかかる場合もあります。また、保険外の治療を選択する場合や、特別なクリーニングを希望する場合は、費用が高くなることもありますので、事前に確認しておくことが重要です。

▼歯医者で歯石を取る方法について

歯医者で行われる歯石取りは、主にスケーリングとルートプレーニングの2つの方法で行われます。

◎スケーリング

スケーリングは、超音波スケーラーやハンドスケーラーと呼ばれる専用の器具を使って、歯の表面に付着した歯石を取り除く方法です。超音波スケーラーは、超音波の振動で歯石を砕き、同時に水を噴出して歯石やプラークを洗い流します。ハンドスケーラーは、手動で歯石を削り取る器具で、細かい部分や歯茎の下に潜んでいる歯石を丁寧に除去します。

◎ルートプレーニング

ルートプレーニングは、歯茎の下にある歯根表面の歯石や、感染したセメント質を取り除く方法です。これにより、歯周ポケットが浅くなり、歯周病の進行を防ぐことができます。特に進行した歯周病の患者さんには、この方法が必要となる場合があります。

▼歯石を取らずに放置するリスク

歯石を放置すると、以下のようなリスクが生じます。

◎歯周病の進行

歯石が溜まると、その表面に細菌が繁殖しやすくなります。この細菌が原因で、歯茎が炎症を起こし、歯周病が進行します。歯周病が悪化すると、歯を支える骨が溶けてしまい、最終的には歯が抜け落ちてしまうこともあります。

◎口臭の悪化

歯石が原因で口臭が強くなることがあります。歯石自体が細菌の住処となり、これらの細菌が悪臭を放つ物質を生成するためです。特に、歯茎の下にある歯石は、歯磨きでは取り除けないため、口臭の原因となることが多いです。

◎歯の黄ばみやステイン

歯石は、歯の表面に黄色や茶色のステイン(着色)を付けることがあります。このため、歯が黄ばんで見えるだけでなく、見た目の印象が悪くなることがあります。

▼自分で歯石取りするのがNGな理由

市販されている歯石取り用の器具を使って自分で歯石を取り除くことは、推奨されません。それは以下の理由からです。

◎歯や歯茎を傷つけるリスク

専門的な知識や技術がない状態で、鋭利な器具を使って歯石を取り除こうとすると、歯や歯茎を傷つけてしまう可能性があります。これにより、出血や感染のリスクが高まり、かえって症状を悪化させてしまうことがあります。

◎歯石の完全な除去が難しい

歯石は、歯の表面だけでなく、歯茎の下や奥歯の裏側にも形成されます。これらの部分にある歯石を、家庭用の器具で完全に取り除くことは非常に難しいです。逆に、取り残した歯石が細菌の繁殖を促進し、歯周病が進行する原因となることがあります。

◎専用の機器や技術が必要

歯石の除去には、超音波スケーラーやハンドスケーラーといった専門的な器具が必要です。また、これらの器具を効果的かつ安全に使いこなすには、歯科医師の知識と経験が不可欠です。自分で歯石を取り除こうとすることは、適切な治療を受ける機会を逃すことにもなりかねません。

◎歯周病によって誘発される全身の病気

【心血管疾患】

歯周病は、心血管疾患のリスクを高めるとされています。歯周病菌が血流に乗り、全身を巡ることで、血管内に炎症を引き起こしやすくなります。この炎症が、動脈硬化の進行を促進し、最終的には心筋梗塞や狭心症といった心血管疾患の発症リスクを高めると考えられています。歯石取りによって、これらのリスクを軽減することが期待できます。

【脳梗塞】

歯周病は脳梗塞のリスクも高めるとされています。歯周病菌が血液を通じて脳に達すると、血管内で血栓が形成されやすくなり、これが脳の血管を詰まらせる原因になることがあります。脳梗塞は一度発症すると、後遺症が残ることが多いため、歯周病の予防と早期治療が非常に重要です。

【糖尿病】

歯周病と糖尿病は、相互に影響し合う関係があります。歯周病が進行すると、体内の炎症が強まり、インスリン抵抗性が増すため、血糖値のコントロールが難しくなります。逆に、糖尿病が悪化すると、歯周病の進行も早まります。歯石取りを定期的に行うことで、歯周病を予防し、糖尿病の管理に役立てることができます。

【誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)】

歯周病菌は、誤嚥性肺炎の原因にもなり得ます。特に高齢者や免疫力が低下した患者さんでは、口腔内の細菌が誤って気管に入り込み、肺炎を引き起こすことがあります。誤嚥性肺炎は命に関わる病気であり、歯石取りや口腔ケアによって、リスクを低減することが重要です。

【アルツハイマー型認知症】

近年の研究では、歯周病がアルツハイマー型認知症のリスクを高める可能性が示唆されています。歯周病菌が脳内に侵入し、炎症を引き起こすことで、アルツハイマー型認知症の原因物質の産生が促進されるものと考えられているからです。その結果、神経細胞が破壊され、認知症の症状が進行する可能性があります。そのため歯石取りを通じて歯周病を予防することが、認知症予防にもつながると期待されています。

このように、歯周病が全身の健康に及ぼす影響は深刻です。福岡市東区香椎浜のあおき歯科・矯正歯科クリニックでは、患者さん一人ひとりに合わせた適切なケアと治療を提供しています。歯周病が心配な方は、ぜひ定期的な歯石取りを検討してみてください。

▼まとめ

歯石は、見た目だけでなく、口腔内や全身の健康に深刻な影響を与える可能性があります。定期的に歯医者で歯石を取り除くことで、歯周病の予防や、全身の健康維持に繋がります。また、自分で歯石を取ることは危険であり、必ず専門の医師に任せることが重要です。福岡市東区香椎浜のあおき歯科・矯正歯科クリニックでは、患者さん一人ひとりに合った適切なケアと治療を提供しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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