親知らずを放置したための治療法 虫歯編〜ダイレクトボンディング 〜
-
Before
-
After
親知らずを放置したために隣の歯に悪い影響が出る場合があります。
ひとつは虫歯で
ひとつは歯周病です。
親知らずを放置したためにできる虫歯
今回は虫歯編です。
このように親知らずが隣の歯に食い込んでいる場合、磨きにくく物がつまりやすいので
虫歯になってしまします。
通常深い虫歯を削ると右のレントゲンみたいに神経を取る治療が必要になります。
そうなると歯の寿命がかなり悪くなります。
ダイレクトボンディング
そこで健康な歯をできるだけ削らず、歯を長持ちさせる治療法を紹介します。
右下(正面から見て左)の親知らずが原因で隣の歯が虫歯になっています。
その部分は特に症状はありません。(物はつまりやすいそうですが)
隣の必要な歯に食い込んでいて歯磨きがしづらい状態です。
この歯を通常治療した場合、右図のように健康な部分を削らないといけなくなり。
レントゲン上はこのようになります。
場合によっては神経を取る必要がでてきます。
しかし、歯を長持ちさせたいという希望があったので、ダイレクトボンディング
で治療を行うことにしました。
治療中の写真です。
上左:パッと見た感じはあまり大きそうではありません。
上中:虫歯の全容を見るため歯と歯茎の間に糸をいれます。(歯肉圧排)
上右:虫歯が見えてきました。
歯肉圧排は出血をおさえるという目的もあります。
下左:手前に戻ってくるような特殊な器具で削ります。
下中:通常の丸い削る道具では、虫歯にアクセスできません。
下右:虫歯だけ染まる液体を使用し、虫歯の取り残しを確認します。
上左:青く染まっている部分を取り除きます。
上中:1枚のミラーで見えない部分はもう1枚小さいミラーを使用し確認します。
上右:プラスチックを流し込んでいきます。
下左:しっかり凸面ができるように表面張力を利用し、詰めていきました。
下中:ヤスリで綺麗に磨いていきます。
下右:段差のない精密な治療ができました。
2014に親知らずを指摘しましたが、抜きたくないと言われました。
やはり放置していると虫歯が進んでいっているのがわかります。
(黒くなっていってる)
神経に近接する虫歯になってしまいました。
このような状態では、私でもきちんと磨く自信がありません。
2020に抜歯することにしましたが、かなり大きな虫歯が存在します。
あとは先ほどと同じ治療の流れですが、大きく違うのは虫歯が深く、
治療中に神経が露出してしまいました。
ダイレクトボンディングページはこちら>>
MTAセメント
止血できたのを確認して
左下の写真のようにMTAセメントを使用して神経を残しました。
そして同じようにプラスチックで精密に詰めました。
まずは親知らずを放置しないことですが、できてしまった虫歯に対して
健康な歯をできるだけ削らず、神経を取らずに治療できれば
歯の寿命もかなり長くなります。
MTAセメントについてはこちら>>